コールダックをふ化、ヒナを育てるためのアドバイスまとめ
「コールダックをふ化させて、ヒナ🐥から育ててみたい!」
そんな素敵な夢を持つ皆様!
愛玩動物看護師である私が、コールダックをふ化させ、ヒナから育てるためのアドバイスをまとめました!
産卵数日後の卵について
卵は産卵後温めていない時期は休眠期になります。
産卵後温めず常温でおいた場合、最大20日間の休眠が可能です🙆✨
この休眠は通常1週間程度であれば発生に問題はありませんが、2週間以上になりますとふ化率が下がってしまします💧
保温カバーを装着!
当園から「RcomプロPlus10」のふ化器をレンタルされたお客様には、【保温カバー】をサービスさせていただいております。
こちらの保温カバーは、ふ化開始1日目から装着することをおすすめしております!
チューブが圧迫されて水の流れが悪くならないように、写真のように保温カバーのVの字の切れ込み部分を接続部分に合わせて装着してください!
マニュアルモードの設定方法
オススメはマニュアルモードでのふ化です!
①マニュアルモードに切り替え
初期設定画面で、『その他の鳥種(?)』を選択し、OKボタンを長押しする。
⇨マニュアルモードに切り替わります。
②ふ化日数設定
『DAY』と表示後にふ化日数を【26日】に設定する。
③温度設定
『TEMP』と表示後に温度を【38.0℃】に設定する。
(これは初期設定温度から0.5℃上げた温度です!)
④湿度設定
『HUMI』と表示後に湿度をMaxの【70%】に設定する。
⑤転卵角度設定
『ANGL』と表示後に初期設定の【 10s 】のままでOKボタンを押す。
⑥転卵周期設定
『INTV』と表示後に初期設定の【 60m 】のままでOKボタンを押す。
空気穴は半分あけましょう!
寒い時期は特に保温が大切!
11月~3月頃は、寒さの影響で受精率・ふ化率が下がってしまいます💧
当園がさまざまな対策を行ってきた中で、ふ化器本体の保温が1番大切でした!
上の写真のように、段ボールでふ化器を囲って空気穴以外をタオルで包んであげてください!
(※空気穴はふさがないように注意してください!)
こうすることで、ふ化器の中の温度を確実に保つことができて受精率・ふ化率を上げることができます✨
寒い時期にふ化に挑戦される方は、ぜひこの保温方法を取り入れてみてください!
検卵をしてみよう!
ふ化器に入れてから7日目に1回目の検卵をします。
暗い部屋で卵にライトを当て、血管が見えるか確認します。
検卵のポイント
検卵される際は、温かい部屋で手を温めてから行っていただくようお願いいたします!
また、卵を勢いよく動かしたりせず丁寧に扱うよう注意してください⚠
卵は冷えてしまうと中止卵になる可能性が高くなってしまうので、検卵が終わったら素早くふ化器の中に戻してください!
1回目の検卵時に血管が見えなかった場合は無精卵の可能性が高いですが、2~3日様子を見てみてください。
再度検卵しても変化がなかった場合は、卵が腐ってしまうので取り除く様にしましょう。
(転卵時に腐った卵が爆発してしまうこともあります)
23日目に「転卵」を停止して、2回目の検卵をします。
(※当園でレンタルしているふ化器は、両方ともふ化予定日の3日前に自動で転卵が停止いたします!)
この辺りで肺呼吸に変わってくるので、卵の中から ピヨッピヨッ と鳴き声が聞こえてきたり、嘴打ち(ひなが内側から殻をつつくこと)が始まります。
ついに、26日目はふ化予定日です。
温度や湿度、個体差によって予定日から数日前後ずれることもございます。
通常であれば自分の力で卵の中から出てきますが、中には介助が必要な個体もいます。
介助ふ化については、次の項目で詳しく説明いたします!
介助ふ化の方法
コールダックは26日で孵化予定ですが、ふ化2~3日前くらいから殻をつついている音が聞こえます(温度が低いと日数は遅くなります)
当園では、0.5℃高い方がふ化率が高かった為、0.5℃高くしています✨
つついている状態でも、介助ふ化(殻を破るお手伝い)は行わず1日様子を見てください。
それでも殻を破けない場合、介助ふ化を行ってください。
卵の鈍端部(丸い部分)に空気の穴があるので、そちらの薄皮を破っているのが分かればその空気の場所から固い殻を取ってあげましょう。(光を当てると分かります💡)
この動画では、ひよこが自分で出てくる時の卵の割り方を再現するために、卵の先端の方を一周囲むように殻を割って介助ふ化しています。
(この個体は逆子だったため、卵のとんがっている側から介助ふ化をしていますが、通常は卵の鈍端部から行います!)
↓実際にひよこが自分で出てきた卵の抜け殻はこちらです🐣
薄皮は血管が張り巡らされてる為、ひよこ自身で破るまで待ちましょう!
薄皮を無理に破いてしまうと血が出ますし、乾燥してしまいます。
仮に破けた場合は、卵の中の湿度を保つ為にマスキングテープやセロハンテープなどで軽く穴をふさいでください。
↓介助ふ化をした卵にずっと寄り添う生まれたばかりのひよこ
良く動画や他のサイトでは介助ふ化を早めに行って卵の黄身の様なモノがお腹に残っていることありますが、あのやり方はリスクが高い為、当園では行っておりません。
出来るだけヒヨコが自分の力で出てこられるようにサポートした方が良いです🐣🌟
ついに誕生!
ふ化した後は、12~24時間ほどはそのままにしておいてください。
(羽が乾いてくるまで)
↓産まれたての動画
↓羽が少し乾いてきた状態
産まれた後は水を用意して落ち着くまではそのままにしてあげてください。
1日くらい経つとご飯も食べるようになります🍚✨
ふ化後のポイント
未熟児が産まれて不安な方は
スポイトでビタミン剤を与えてあげてください!
注射器タイプ(△)は勢いよく出てしまう為、オススメできません🙅
当園はスポイトタイプ(〇)をおすすめしております!
↓当園が使っているビタミン剤
↓スポイトを使って飲ませている様子
ふ化後に必要な準備は?
温度管理がとても重要です!
生まれたばかりのヒヨコは、まだ体温を維持する機能が発達していません。
保温が不十分だと、体温が下がってしまい亡くなってしまう可能性が高くなります💧
温度は最低でも、38.0℃くらいにしてあげましょう!
ダンボールで天井を作るとより温度が保ちやすいのでおすすめです😊
温度が低く、屋根が無い涼しい場所も作ってあげてください。
簡単に段ボールお家の作り方を紹介します🏠✨
ひよこの段ボールお家の作り方
①60サイズくらいの段ボールにホットカーペットを敷く
温度は38.0℃くらいがちょうどいいです👍
ホットカーペットは55℃に設定して、電圧調節器で温度を調節しています。
②ペットシートを敷く
うんちやごはん・水などで汚れてしまうのでペットシートは必須です!
毎日変えてあげてください!
③保温電球を設置する
当園では保温電球を使用しております。
低温やけどを防止するために、キッチンペーパーなどでヒーターを包んでおります。
(今までで燃えたりしたことはございません)
④温度を保つために屋根を作る
温度は38.0℃以上を目指してください!
⑤更に温度を保つために毛布を作る
キッチンペーパーなどを裂いて、ヒーターの横に敷き詰めます。
↓屋根を戻すとこんな感じになります!
写真のように、ひよこが暖をとってくれるのでとても可愛いです💕
保温は先ほど紹介したホットカーペットや、保温電球、ぞの他にもパネルヒーターや暖突などがおすすめです!
https://amzn.to/3vpcrxJ
ヒヨコに太陽の光(紫外線)を当てるとビタミンDが作られるので、気にされる方は紫外線ライトがおすすめです!
ヒヨコのエサにビタミンが入っているので、太陽の光は無くても無事に当園では育っていました。
ごはんと水(ぬるま湯)を準備!
ごはんのお皿は重さがありひっくり返らないものか、短くした割り箸を使って安定感を高めたものをおすすめしております。
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↓割り箸を使ったお皿
おすすめのご飯はバーディーフードです!
↓ご飯を食べている様子
他にもひな用パウダーフードもおすすめです!
ぬるま湯で溶かして与えてください!
産まれたから2、3日は体温を下げないために溶かす時もお湯またはぬるま湯を使うようにお願いいたします。
水鳥用の餌をお湯またはぬるま湯でふやかしたものでも代用可能です🙆
喉につまらないように、しっかりふやかしてあげてください!
※ぬるま湯だと傷みやすいため、1日2~3回変えるようにしてください!
ある程度大きくなってきてエサがすぐ無くなってしまうようになったら、こちらのタイプに変更することをおすすめいたします!
1週間くらいしたら、刻んだきゅうりやもやしを水に浮かべてあげると喜んで食べます!
お水のお皿はこのようなタイプをおすすめしております。
未熟児で産まれてきてしまった場合や元気がない場合は、ぬるま湯にビタミン剤を溶かしたものを与えてあげてください。
ごはんを溶かす時同様に、産まれたから2~3日は体温を下げないために、水の温度は37.0~38.0℃でお願いいたします!
(ビタミン剤を入れても入れなくても)
↓ビタミン剤入りの水を飲んでいる様子
室温を正確に測りたい場合【放射温度計】がおすすめです。
・エーアンドデイ 放射温度計 ブルー AD-5617
・OHM 赤外線温度計TN006
この辺りがお勧めです(他でも測れれば大丈夫です)
刷り込み(親と思ってもらうために)
刷り込みは初めて見た瞬間に親と思うのではなく、日々の生活の中で親と認識する様になります。
・温めた手でヒヨコを温めてあげる
・声をかけてあげる
を1日10分ほど行っていたり、お世話をしてると刷り込みが行われて親と思われる様になります。
熱海ふれあいガーデンの紹介
当園は「熱海ふれあいガーデン」という名前で、無料のふれあい動物園を運営しております🌱✨
当園では、さまざまな事情で飼えなくなってしまったネザーランドドワーフ・コールダックの引き取りを行っております。
引き取りご希望の方は、公式LINEに下記内容をメッセージにてお送りください!
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①年齢
②性別
③体重
④現在の写真
⑤住所
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⇩公式LINEの友達登録はこちらから🐰
よくある質問
Q.26日たったのですが、嘴打ちしている様子が見られません。
介助した方が良かったら少し割って確認しても大丈夫なものでしょうか?
A.再度検卵される際は、温かい部屋で手を温めて行っていただきたいです😌
・卵に耳を当てて小さな音でも何か聞こえないか
・卵に光を当てて動いているのが確認できるか
この2点を確認してみて、反応がなければふ化の途中で中止卵になってしまった可能性が高いです💧
その場合は、卵の鈍端部(とがっていない方)を少し割って確認してみてください!
Q.鳴く頻度は結構ありますか?
A.当園の子たちは、人が近づいてきたりお腹が減っていたりするとよく鳴きます!
特に、男の子よりも女の子の方が鳴き声が大きいです🦆💡
Q.7日目で検卵して全て無精卵だった場合、保証はどのような流れになりますか?
Q.レンタル保証金1万円というのはどういったお金でしょうか?
A.レンタルをしている期間中に、何かトラブルが起こった時の保証金となっております。
通常ですと、返却時にご返金いたします🙇
いかがだったでしょうか😊?
コールダックのふ化は難しいと言われていて、ふ化率も高いわけではございません。
ですが、当園が今まで培ってきた経験や知識を活かして、皆様のふ化をサポートしていけたらなと思っております✨
他にも何か分からないことや不安なことがございましたら、お気軽に公式LINEにてご相談ください🌷